貸切バスは英語など他言語に対応できるのか?
貸切バスは英語など他言語に対応できるのか
こんにちは、貸切バス.net(カシキリバスドットネット)です。
今年はいよいよ東京オリンピックが開催され、観光立国としての真価が問われる年になりそうですね。
2020年、政府が訪日旅行客目標数を4,000万人と掲げており海外からの旅行客もとても多くなっています。
訪日旅行客向けのエージェントや国際的に展開している企業で窓口を担当している方は海外からのお客様のために貸切バスを手配する機会が増えることが予想されます。
そんなときによくある疑問として、
「バスに乗る人の中で誰も日本語を話せないんだけれど、英語やその他の外国語に対応できる運転士はいるの?」
というものがあります。
結論からいくと、外国語対応できる運転士を手配することは非常に難しいです。
運転士の外国語対応は難しい
バス会社によっては訪日旅行客に利用してもらうことに特化し、英語対応できる運転士を揃えていることを強みとしているところもなくはないです。
しかしその数は圧倒的に少なく東京などの大都市でも数えるぐらいです。
英語など多言語でのコミュニケーションができる運転しを雇用しているバス会社は限られていて、さらに希望の車種を保有しているかも分からず、繁忙期にそのバス車種の空きがあるという保証もないことを考えるとあまり現実的ではなさそうですね。
日本語を話せる人がいない場合
通常貸切バスを利用する場合、出発時の待ち合わせや様々なやり取りを運転士と乗客は言葉でコミュニケーションを取りながら進行していきます。
特に海外から飛行機で到着したお客様を乗せるため空港に配車する場合は周囲に似たような貸切バスがたくさん停車している状況で、運転士とお客様が電話などで連絡を取り合うことができなければ合流するのは至難の技です。
通常は運転士と乗客の中で代表者と呼ばれる人が事前にお互いの携帯電話の番号を共有しておいて、当日配車するタイミングに電話で連絡をとり出発地点で合流する、という流れが一般的です。
日本語を話せる人が一人もいない場合は現地で運転士が身動き取れなくなるケースもあるため、それを嫌がるバス会社に難色を示されることがあり大きな問題として立ち塞がります。
こういった場合、当日現地にはいなくても日本語が話せる人に間に入ってもらって間接的にやり取りをするなど何らかの工夫をして対応する必要があります。間に入ってコントロールできる人が確保できればそれでも良いでしょうが人手が足りない時は外部の通訳サービスなどを頼らざるを得ないでしょう。
外国語ガイドという選択肢
他言語に対応できるバスガイドを手配して一緒に乗車してもらうというのが現実的な方法かもしれません。
ただし、英語や中国語などといった他言語に対応できるバスガイドを手配するにはいくつかの注意が必要です。
コストがかかる
日本語ガイドの場合、1日あたりの料金相場として15,000円〜25,000円程度ですが、他言語に対応できるバスガイドを手配する場合は35,000〜45,000円程度が相場になります。
繁忙期には人手がいない
外国語に対応できるバスガイドはその需要に対して絶対数が非常に少ないため、大勢の旅行客が訪れるハイシーズンには引く手数多となります。スケジュールの調整がつかなくなることも少なくありません。
また昨今ではバス会社が自社でガイドを雇用していることはほぼないため、人材派遣会社や地元のガイドクラブに依頼をしないといけません。この場合、バス会社とのやり取り+これらの外部サービスとの調整を幹事さんが自分でする必要があるため時間的な負担も相応に大きくなります。
まとめ
やはり貸切バスを利用する際は何らかの形でお客様と運転士が直接意思疎通できるようにしなければならないでしょう。
自身でコミュニケーションをとることが難しい場合は第三者に電話などで間に入ってもらう。
*ただし運転士に支給される端末がスマートホンとは限りませんので、LINEやスカイプといったインターネットを介した通話はできない場合があります。
それも難しい場合は費用はかかりますが外国語に対応できるバスガイドをあらかじめ手配しておく。
2020年は東京五輪が開催され通訳案内士を含めた外国語ガイドのニーズは非常に高く旅行直前に手配をすることはとても厳しくなるでしょう。
貸切バスを利用するにあたり、バス会社に直接依頼するにせよ旅行会社を通すにせよ早いタイミングであれば各々が持つネットワークを利用して外国語ガイドを手配することも可能なので、何事も余裕を持って準備をすることが何より大事です。