貸切バスをお得に借りるポイントを教えちゃいます
貸切バスをお得に借りるポイントを教えちゃいます
最初に、貸切バスの料金には「1日あたりいくら」とか「大型バスならいくら」などと決まった金額はありません。
利用を考えている日にちや使う時間、出発場所に目的地、送迎や観光といった利用内容にもちろんバスの大きさといった具合に様々な要素をもとに料金は決定されます。
とりあえず自分たちの思うがままに見積りを依頼して料金を調べる幹事さんが大半だと思います。届いた見積りを見て高いところ安いところ、という風に判断するしかないのが現実でしょう。
貸切バスは大勢の人が乗車するので、安全面もしっかり考えなくてはなりません。単純に高いか安いかだけで判断するのは必ずしも得策ではありませんね。
値段の高い安いはあくまでも皆さんが使いたいバスの内容に見合っているかで判断しなくてはいけません。
効率の悪い使い方をしてしまうと不要なバス料金が発生してしまいます。そのため無駄のない計画を立てることがバス代を抑える重要なポイントとなるのです。
では、どうすれば無駄な出費を控えて上手にバスを使うことができるのでしょうか?
限られた予算の中で団体の旅行を取り仕切らないといけない、責任重大な幹事さんのお役に立てるよう5つのポイントで貸切バスをお得に借りる方法を説明していきたいと思います。
バスの料金は実際に乗車している時間以外にも発生する?
貸切バスには「時間と距離」によって料金を算出するという大前提があります。
1日の中で何時間バスを利用しどれだけの距離を走行するかによって時間料金と距離料金をを算出しその和をバスの運賃とする、という計算によって決まるのです。
しかし、この時間と距離というものはお客さんが実際バスに乗った時間とその間に走行した距離だけを指すのではありません!
*お客さんが乗車している間のことを、「実車の時間」や「実車の距離」と言います。
例えばバスと待ち合わせをしている出発場所(配車場所)にバス会社の車庫を出て向かっている間の走行距離や所要時間も料金が発生します。
他にも、スポーツなどで試合会場までの送迎をお願いした場合、会場に到着した後帰りの出発まで待機している間も時間料金は発生します。車庫からお客さんを迎えに行くまでや、解散した後車庫まで帰ったりといったようなお客さんの乗っていない間のことを「回送」と言います。
特に気をつけないといけないのが、県をまたぐような長距離の移動で片道だけバスを利用したい、という内容です。
例えば、東京を出発して静岡県熱海にある温泉宿まで片道だけバスを利用するといった場合、片道あたりの走行距離・時間は以下の通り、
走行距離:約110km
所要時間:約2時間30分(道中1回の休憩を含む)
しかし実際には熱海でお客さんを下ろした後、同じだけの距離・時間をかけて都内に回送するので料金計算場の距離・時間は、
走行距離:約220km
所要時間:約5時間
このように結局往復料金が発生してしまいます。
片道だから安いだろう、と思っていると想定を上回る見積もりになって予算オーバーというケースは少なくありません。
- バスに乗っていない時間をいかに少なくすることができるか
- 片道利用は非効率!できるだけ往復でバスは利用しよう
複数日程の利用の場合はバスも宿泊待機させたほうが安くなる?
一泊二日の場合など、バス運転士の宿泊場所を手配するようにと言われると、それに難色を示して一旦帰ってもらおうと考える幹事さんもいます。
しかしこれは大きな落とし穴です。
先ほど書いた通り、バスの料金は回送も含めた時間と距離で決まりますので1日目の終わりに一旦車庫へ帰らせ、2日目の出発に合わせて迎えに来てもらうというのはとても非効率です。
東京から熱海まで一泊二日の送迎を例に挙げてみましょう。
【バスを宿泊で利用する場合】
1日目
走行距離:110km
所要時間:2時間30分
2日目
走行距離:220km
所要時間:2時間30分
別途費用:実車分の有料道路料金、運転士の宿泊料金
【バスをいったん帰らせる場合】
1日目
走行距離:220km
所要時間:5時間
2日目
走行距離:220km
所要時間:5時間
別途費用:実車分の有料道路料金、回送分の有料道路料金
いかがでしょうか、バス料金そのものを算出するための時間・距離が宿泊パターンと比較して2倍多くなっています。さらに見逃してはならないのが、車庫に帰る際と二日目車庫から迎えに行く際の回送分も有料道路料金がかかるということです。
バスを現地に宿泊待機させれば皆さんと一緒に行って帰るだけなので一往服分の有料道路料金しかかかりませんが、いったん帰らせるということは2往復するので有料道路料金も2倍かかってしまうのです。
つまりバス料金が約2倍、有料道路料金も2倍ということですね。
一方運転士の宿泊料金というのは時期やエリアによって異なりますが、相場としては一泊二食付き、一晩の駐車料金を合わせて10,000円程度です。
この宿泊料金を支払ったとしてもいったん車庫へ帰らせるより、現地に宿泊待機をさせた方がよっぽど割安になります。
- 複数日程利用の場合、バスは現地に宿泊させた方が安い
- 運転士の宿泊場所は自分たちが泊まるホテルと同じでなくとも良い(近くに寄りやすいホテルがあればそちらでもOK)
朝早くや夜遅くは高くなる?
貸切バスの料金制度では、22時から翌朝5時までの間に点呼点検時間及び走行時間が含まれた場合、1時間につき2割以内であれば割り増しが認められています。
東京〜大阪間の移動や、早朝から目的地で活動したいといった内容の場合はこの深夜早朝料金の適用を受けることがあります。また、こういった行程の場合長距離の運行になるケースが多いため交代運転者の配置が必要となることもあります。
交代運転者の配置というのはいわゆる2マン運行のことですが、貸切バスでは一人の運転者が1日に乗務できる距離・時間が定められておりこれを超える場合は交代の運転者を用意しなくてはならないのです。
これは安全面を考慮しての決まりなのですが日中の運行より夜間の運行の方が危険性が増すため、夜の方が一人で乗務できる距離が短く設定されています。
*昼間は500kmだが夜間は400kmまでが一人で乗務できる限界の距離
つまり22時から翌朝5時までの間で長距離移動を計画すると、運転士が2名必要になる可能性が高まり、料金は距離・時間に対して2割増し、さらに2人目の運転士の人件費にもこの深夜早朝料金が適用されるためどうしても料金は高くなるということです。
- 22時〜5時の間にかかる運行は割増料金になる
- 夜間の運行は安全のため運転士が二人になることがある
平日と土日祝で料金は変わる?
貸切バス料金は法令の範囲の中ではありますが、需要と共有のバランスで変動するという特徴があります。よく旅館やホテルの料金が例に挙げられるのですが、需要の低い閑散期には比較的安く利用したい人が増える繁忙期には割高になるということです。
結論として料金制度に平日と土日祝を明確に分けるものは実際のところはありません。しかし一般的にみて多くの人が旅行や何らかの予定を立てて行動するのは
平日より土日祝の方が多いですよね?
つまりそれだけ多くの団体が貸切バスを使いたいと問い合わせをしたり実際に手配をしているということになるので、供給に対して需要の方が上回る状況が生まれます。
こういったタイミングにバスを手配しようとすると、空車が多くある時期よりも料金を高めに設定されていることが多くあります。バス会社さんにしてみたら放っておいても空きが埋まる時期に安値は付けられないという心理が働きます。
夏休みや10月〜11月にかけて紅葉や行楽シーズンの土日祝日は特に上限近い料金設定になっていると思った方が良いでしょう。また遠足シーズンはエリア内の学校が大手旅行社などを通して大量にバスを押さえているため、平日でも割高になっていることが多いです。
もう一点、混み合う時期はそもそもの料金設定が割高になっていることもありますが、空車をなかなか見つけることができず出発場所から離れたバス会社さんを手配せざるを得ないといった状況になることがあります。
この場合、バス会社の車庫から配車場所までの回送料金が発生し、結果として料金が高くなってしまいます。
- みんながバスを使いたい時期は割高になる傾向がある
- 閑散期であれば土日祝でもそれほど高くはない
バス会社は出発場所から近いほど安い?
ご紹介した通り、バスの料金はお客さんが乗車している実車中の利用時間や距離だけで決まるわけではありません。バス会社の車庫から配車場所まで回送中の距離・時間も料金が発生するのです。
このことから皆さんの出発場所にできるだけ近くのバス会社を手配した方が良いというのはバスを借りる際の一つのセオリーであると言えます。ただし、バス料金というのは距離と時間それぞれに上限下限がありその範囲の中から各バス会社は自社のポジションを決定しています。
つまり上下に限度はあれどバス会社によって料金は異なるということです。配車場所から近くてもそもそも高めのA社と、多少配車場所まで距離があるけれど料金設定が下限に近いB社では結果としてB社の方がバス料金が安い、ということもありうるのです!
- 回送が短ければその分料金が抑えられる可能性が高い
- ただし、バス会社の料金次第では多少回送料金が発生しても安くなることもある
無駄を省いてお得に安全にバスを利用しよう
バスを上手に借りる5つのポイントをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
貸切バスの料金は、利用する時間と走行距離から算出される運賃が主ではありますが実際はいろいろな要素が絡んで決められているということをご理解いただければ幸いです。
この記事の内容を踏まえて旅行の計画を立てれば、無駄な費用は抑えてなおかつ安全上必要な部分に関してしっかり納得した上でバスを借りることができるはずです。
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