熊本城（熊本市）

加藤清正が築城し、細川氏の居城となった後も増改築が行われたが明治の西南戦争で主要な建物を焼失した。宇土櫓などの11棟の櫓、長塀、不開門が国重要文化財、城跡は特別史跡に指定されている。「武者返し」の手法を駆使した石垣の遺構も多く城内に植えられた大銀杏に由来し銀杏城ともいわれている。2016年の熊本地震で被災したが修復中である。

本妙寺（熊本市）

加藤家の菩提寺で日蓮宗の名刹。壮麗な仁王門から桜並木の参道を行き「胸つきガンギ」と呼ばれる急勾配の石段を登りつめると、清正を祀る朱塗りの浄地廟へ至る。遺品を陳列した宝物館などもあり信者の参拝が絶えない。

立田自然公園（熊本市）

立田山山麓にある立田自然公園は細川家代々の菩提寺跡。杉の老木がうっそうと茂り苔園や池、竹林を配した庭園が広がっている。木立の中には茶屋「仰松軒」や、進行に生きたガラシャ夫人の墓がひっそりと立ち、さらに奥に入ると宮本武蔵の供養塔がある。

水前寺公園（熊本市）

肥後藩細川氏ゆかりの庭園で忠利から三代をかけて造られた桃山式回遊庭園。成趣園とも呼ばれる。園内に湧き出る清水を利用し東海道五十三次を模して造られたといわれる。築山や浮石、緑の芝、松が巧みに配置されている。

菊池渓谷（菊池市 他）

菊池川上流にある野鳥の森として知られる渓谷。清流の作り出す瀑布や深淵やうっそうとした原生林などが見事な景観を呈している。

阿蘇五岳（阿蘇市 他）

火の国熊本のシンボルとして親しまれている阿蘇は、阿蘇五岳を中心に世界最大のカルデラと広大な外輪山から成り立っている。阿蘇五岳とは最高峰の高岳（標高1592m）をはじめ根子岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳の五峰の総称。

草千里ヶ浜（阿蘇市、南阿蘇村）

噴煙を上げる中岳を望む烏帽子岳の北麓に広がる草原で、大きな池に牛や馬が放牧されている風景は阿蘇の代表的景観の一つとして知られる。

大観峰（阿蘇市）

阿蘇五岳を取り巻く外輪山、その北外輪の一角の出っ張りをかつて遠見ヶ鼻と呼ばれていたのを、文豪徳富蘇峰が大観峰と名付けた。ここから望む阿蘇五岳や久住連峰、阿蘇谷の眺めは素晴らしい。

球磨川くだり（人吉市）

日本三大急流の一つの球磨川を船に乗って奇岩を縫い48瀬を2時間30分で下る。美しい自然を眺めながら、大小の早瀬を水しぶきをあげて進む。

球泉洞（球磨村）

昭和48年に発見された鍾乳洞。全長4800m余り。3億年の時がつくりあげた鍾乳石の芸術が地底に眠っている。

天草五橋（上天草市、宇城市）

九州本土と天草の島々を結ぶ天草五橋。なかでも2号橋から5号橋にかけての天草松島一帯はコバルトブルーの海に緑の島々が点在し、日本三大松島に数えられるほどの景勝地として知られている。