マイクロバスの話

マイクロバスの話

マイクロバスの話

マイクロバスってどんなバス?

貸切バスといえば「大型バス」が花形ですが、実際に年間で稼働している車両で言えばこのマイクロバスが最も動いているかもしれません。

全長7m程度という大きなバスと比較して小回りの効くコンパクトなボディ、補助席も含めると中型バスと同程度の座席数があるため以外に大勢の人が乗車できるので、ちょっとした送迎や観光旅行で使われることもとても多いバスです。

マイクロバスの使い方

大きな結婚式場などはバス会社と年間を通して契約し、シャトルバスとして使用している場合もあります。車体横に結婚式場のロゴなどをつけていますがこれは「マグネット」といってその名の通り磁石で取り外しができるシート状のものを出発前に貼り付けています。

都市部ではスペースの都合や、駐車場が高いこともあって結婚式場が自前でバスを保有しているケースは少なく、ウェディングプランナーからゲストを送迎する移動手段として、バス会社や仲介業者を紹介されるケースもありますね。

他には、お葬式で利用されることも多いマイクロバスですが、急に必要になった時のためにマイクロバスを複数保有しているバス会社さんでは葬儀用として常に空車を1台残している、というところもあります。

あと想像しやすいのはクラブ活動やスポーツチームの遠征や試合会場への送迎でしょう。大きな道具のあるスポーツではトランクがないマイクロバスに人だけを乗せて、荷物車として別途軽トラックや自家用車を出す場合も少なくありません。

最近は観光利用としてもマイクロバスが使われるケースが非常に増えています。技術の進歩でマイクロバスの乗り心地が一昔前よりはるかに向上したこともありますが、料金体系がいわゆる新料金になったことで貸切バスを借りるのに必要なコストが高くなっていることも比較的低料金のマイクロバスに人気が集中する大きな要因です。

マイクロバスの座席数

マイクロバスの座席数には車両によってかなり幅があります。正座席と補助席の組み合わせもいくつかパターンがあるのでマイクロバスを借りる際は、想定される最大乗車人数を伝えることと、補助席を利用したくない場合は正座席の数を確認した方が良いでしょう。

一般的には20席前後の正座席と5席程度の補助席が組み合わされている事が多いです。基本的には車体の大きさが規格上決まっているので、座席が増えれば増えるほど1席あたりの居住スペースは狭くなるので注意が必要です。

実際のところ21+6の27名乗りが通常利用できる中では最大座席数で、28名乗りなどという場合は1席が運転席だったり、バスガイドが座るような簡易的な座席でお客さんが座るようなものではない場合があるので大人数になりそうな時は大型バスを検討した方がいいかもしれません。

荷物がある場合は?

マイクロバスにはトランクはないので荷物は全て車内へ積み込む必要があります。小さなバッグやお手回り品ぐらいであれば膝の上や足元、座席の上、天井部分に備え付けられた棚があればそこに置くこともできるでしょう。

大きなリュックやボストンバッグ、スーツケースにキャリーケースなどがある場合は気をつけなければなりません。

補助席を利用しないで済む程度の人数であれば補助席をあげた通路部分の地べたに荷物を置いたり、後部座席が丸ごと空くように前に詰めて座って荷物置き場にするなど工夫が必要です。

また車両によっては最後部の座席を一列取り除きフラットな状態にして荷物置場にしているタイプもあります。この場合バスのリアが観音扉になっていて後ろから荷物を積み込みます。

後部に荷物置場を備えたマイクロバス

ただし、通常の車体サイズで上記のような荷物置場を作った車両は座席が一列少なくなるため定員数が少なくなっています。

荷物置場の分車体の長さを延長したスーパーロングと呼ばれるタイプであれば通常のマイクロバスの座席と同等の席数がありつつさらに荷物を積み込めるスペースもあるのでこういった種類を頭に入れながらバスを選ぶと良いでしょう。

最後に

今回の記事では人気のマイクロバスについて少し細かく書いてみましたがいかがでしょうか。

一口にマイクロバスと言っても使い方や車両の設備にも色々あることを知ってもらえたと思います。

特に最近は市場のニーズも多岐にわたり、その要望に応えるためより様々な装備を備えた車両も登場しています。

福祉車両としてリフト付きバスなんかは比較的目にすることも多いですが、通常観光バスの装備であるサロン仕様や、なんとトイレ付きのマイクロバスも一部存在しています。

貸切バスを借りる時はまず自分たちにとって何が必要か、どんな設備・装備があれば快適なのかを考えて優先順位をつけてみればいいのではないでしょうか。

そして、バス会社さんもしくは旅行会社さんに希望を伝え、予算と相談しながら決めていくのが失敗しない貸切バスの使い方になるでしょう。